この頃、苫小牧市役所の館内放送でゆったりとしたBGMが流れ始めた。「ジャズ」、「オルゴール」に「ボサノバ」まで。まるでカフェにいるかのようだ。カフェ巡りが趣味の記者は、市役所内で記事を書きながら「なんとなく心が落ち着くな」と感じている。
始まったのは3月21日からで、市職員の働き方改革の一環だという。時間帯によって異なる音楽を流しながら、集中力の向上や眠気防止を図っている。
昨夏に試験的に行った際には約7割の職員が継続を求め、「リラックスできる」「穏やかになれる」といった意見が多く出たというから、その効果はあるのだろう。
大学の研究によれば、ゆっくりとした曲調で歌詞のない音楽だと作業効率が上がるという。BGMを管理する市行政監理室には、リラックスできることで「周囲とのコミュニケーションが増えた」という意見も来たそう。最近話題に上ることの多い働き方改革。音楽は一つの妙手なのかもしれない。(中)