ピアノとリコーダーで美しい音色を聴衆へ届けるピアニストの千葉理恵子さん。苫小牧市や近郊の学校、病院、高齢者施設での訪問演奏、自主リサイタルを開催するほか、リコーダー奏者として古楽コンソート(合奏)のオーケストラメンバーにも名を連ねる。
自主リサイタルは昨年、初開催から30年を数えた。最初の20年間は、隔年でNHK交響楽団の奏者とデュオリサイタルを開催した。その後は「来場者との距離が近く、こぢんまりとしたサロンのような演奏会を開きたい」と、市内の会場でコンサートを毎年行うようになった。1人1人に1輪ずつ音色が届くように―と「音の花束」と銘打った演奏会は「聞き手の反応がダイレクトに感じられる」とほほ笑む。
リコーダーも学生時代から楽団に所属するなどして腕を磨いた。訪問演奏の際は毎回その腕を振るい、各地で好評を博してきた。
千葉さんは「優しい音が好き」と話し、柔らかさと訴える力を兼ね備えた音色を理想に掲げる。「継続は力なり。現役を続けるうちは、少しずつでも良いから毎年成長していきたい」と、さらなる高みを目指し続ける。
メ モ
道教育大学特設音楽課程卒。伴奏ピアニストとして国内外のプロ奏者と多数共演。小学校のリコーダー指導の依頼も受けるほか、ピアノ教室も運営。電話0144(74)4754。