支笏湖にも暖かな日差しが降り注ぎ、春到来です。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、支笏湖ビジターセンターも4月18日から5月10日まで休館となりました(5月7日現在)。今後も動向を見ながら、休館期間が延びるかもしれないという落ち着かない日々を過ごしています。
緊張感が漂う日々の中でも、支笏湖の自然は変わらず私たちを癒やしてくれています。休館となっても毎日事務所に職員が常駐していますが、館内も静かなため外から野鳥のさえずりがとてもよく聞こえてきます。
最近の支笏湖ではゴジュウカラの「フィーフィーフィー」という特徴的な鳴き声、ヤマゲラのよく通る「ピョーピョー」という声やアカゲラのドラミングが響き、アオジやカワラヒワの鮮やかな姿も私たちを楽しませてくれます。
湖畔ではキタコブシの白い花が満開です。次に私たちを楽しませてくれるのは桜です。昨年の支笏湖では5月3日に開花宣言、ゴールデンウイークの終わり頃には満開となりました。今年はというと、雪解けは早かったものの、4月は気温の低い日が続きました。5月に入ってからようやく春らしい暖かな気温になり、待ちわびていた桜も5月4日に開花しました。
しかしながら、支笏湖の桜の名所の一つ、王子製紙第一発電所は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて立ち入り禁止になっています。寂しくはありますが、今年は自宅近くで桜を観賞するのがいいのかもしれませんね。いつもは通り過ぎていたかもしれない生活圏内の桜をめでて、春を感じ、少しでも心穏やかに過ごせたらいいなと思います。
私たちも館内の展示を整えたり、いつもはできないような館内清掃を行ったり、また皆さまにお目にかかれる日を楽しみに、今できることに取り組んでいます。
(支笏湖ビジターセンター自然解説員 佐々木香澄)