過去に大物のヒラメやソイを釣り上げて本紙・釣り倶楽部紙面を飾った苫小牧市川沿町の高田登美男さん(71)が、今度は室蘭沖の船釣りで55センチの大物クロソイを釣り上げた。釣行日は魚の活性が高く、35から55センチまで全部で20匹のクロソイを釣って大きさ、数とも最高の釣果。新年早々、大満足の釣りとなった。
今季の初釣りで自身の記録になる結果を出した。高田さんは天気、波など条件に恵まれた21日、なじみの遊漁船に乗り込み、午前6時半ごろに室蘭港を出港。鷲別方面の沖のポイント、水深約65メートルラインの底根の少し上でクロソイを狙った。
ソイ類は代表的な根魚だが、ベタ底に落とし込むと根掛かり必至で釣りにならない。根掛かりを回避しながらも魚のいる棚で勝負することが肝要となる。しかし根から離れ過ぎると釣れないため、底を取ったらすぐに5~10メートルほど仕掛けを浮かせてキープしたり、落としてこの範囲で巻き上げたりして誘った。
自身のソイ記録となる大物がヒットしたのは午前10時ごろ。100号の重りを付けて仕掛けを落としていた最中、水深50メートルの辺りでラインの出が止まった。ソイの魚信と判断した高田さんは、この際複数掛けの一荷を狙おう―と、引き続きラインを送って落とし込むと再びラインの出がストップ。さおを引ったくるような激しい魚信が来た。
「ダブルかトリプルで乗った」と期待しながら、さおが限界まで絞り込まれる強烈な引きに耐えて糸を巻き取ると、海面に姿を見せたのは55センチをはじめとする良型クロソイのトリプル掛け。狙い通り一荷も果たし、強烈な引きが醍醐味(だいごみ)のソイ釣りを満喫した。
高田さんが使った仕掛けは、市販のソイ釣り用胴突きの3本針仕様で針サイズは14号。ラインは電動リールにPE4号を巻いた。餌はチカを使った。
この日、乗り合わせた釣り人の仕掛けは餌釣りとルアー(メタルジグ)に分かれており、いずれも釣果は上々。ただし数は餌釣りに分があった。
「今年最初の釣行で大物と数釣りができた。幸先がいい」と高田さん。冬から春はソイやサクラマス、初夏はヒラメがターゲット。「今年の夏もヒラメの大物を狙うよ」と意気軒高だ。